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2001/07/10 第20回

2001/07/10 第20回

小泉 純一郎氏 : (総理大臣)
「21世紀の変革・改革」

 

小泉 純一郎氏 : (総理大臣)

1942年1月8日生まれ。衆議院議員当選10回。1967年、慶應義塾大学経済学部卒業。その後、ロンドン 大学に留学。1969年、衆議院議員福田赳夫秘書。1972年、衆議院議員初当選。1979年、大蔵政務次官。1988年、竹下内閣・厚生大臣、宇野内 閣・厚生大臣を務める。1992年、宮澤内閣・郵政大臣。1995年、自民党行政改革推進本部顧問。1996年、橋本内閣・厚生大臣。2001年内閣総理 大臣に就任。

司会
(一木)
 リバティ・オープン・カレッジは今回で20回目を迎えます。 私ども21世紀クラブが混迷の時代の物差し作りをということで1994年にスタートをさせていただきまして、今回で20回目を迎えます。 今日は現職の総理大臣、小泉純一郎さんにお越しいただきます。
司会
(永井)
 21世紀クラブのリバティ・オ-プンカレッジは20回目ですが、実は厚生大臣時代に、ちょう ど4年前になりますが、一度、小泉純一郎さんにはお越しいただいております。  そのときに、また来ますというふうに仰っていただいたのですが、くしくも今回20回目ということで、またお出でいただくことが叶いましたのも、  21世紀クラブのスーパーバイザーでいらっしゃいます中川昭一、現在の自民党広報本部長でいらっしゃいます。  ということで、今回はリバティ・オ-プン・カレッジ、自民党文化局と共催という形を取らせていただいております。  そこで、今回の共催者の自民党文化局高市早苗局長に色々ご心労、ご苦労、お手数をかけましたので、ここでお礼とともにご紹介をさせていただきたいと思い ます。  自民党文化局高市早苗局長です。お願いいたします。
高市 皆様、こんばんは。自民党の広報本部の中に、スポーツ・文化局というのがありまして、そこの局 長を務めております高市早苗と申します。 昨日まで、国会が終わりました6月29日から昨日まで、参議院選挙の応援もありまして、地元奈良県におりました。それでびっくりしたのが、これまでたとえ ば、竜の模様の刺繍とか、牡丹の花の刺繍とか、こてこてのやくざ系ファッションだった奈良の県会議員の先生方が、なぜか、皆ブルーのネクタイ、それも無地 の。なんだか急にさわやかになっておりましたので非常にびっくり致しました。 今、まさに小泉フィーバーと言われるくらいになっておりますけれども、皆様方、特に今日は各界でご活躍の、またこれからさらに大きく羽ばたこうとされてい る若い皆様方、ものさし作りという勉強をなさっておりますので、小泉人気がそういった世の中の空気だけなのか、それとも小泉純一郎総裁、きっちりした政治 家としての物差しを持って頑張っているのか。その物差しから派生する政策が何なのか、しっかり見極めていただきたいですし、これから選挙もありますけれど も、お地元のやはり候補者なんかを見る場合に、この人の物差しは何なのか。こういった視点を持っていただければ、うれしいなとそんな風に思っております。 ちなみに、政治家それぞれ物差しを持っておりますけれども、私なんかも、「国家の主権と名誉をきちっと守ること、国民の生命と財産をきちっと守ること、」 全ての政策をこういう物差しで考えています。経済政策だったら、結果平等、行き過ぎた結果平等よりはやっぱり機会平等、チャンスの平等をどう創っていく か。税制でもそうですし、社会政策でもそうです。私には私なりに、そういう物差しがございますけれども、今日は、小泉純一郎総裁来てくださいますので、ぜ ひ小泉総裁の物差し、しっかり見極め、また皆さんの物差し作りの参考にもしていただきたいと思います。 さて、今入ってこられましたが、この企画のもともとの言い出しっぺ、今は、私が文化・スポーツ局長ですが、1994年当時は、自民党の局長はこの方でござ いました、企画の言い出しっぺ、中川昭一広報本部長より皆様にご挨拶を申し上げます。よろしくお願いいたします。
中川昭一 皆さん、今晩は。今ご紹介を高市さんからいただきました中川昭一でございます。今、小泉総理、 この会場といいますか、パストラルに入りまして、このあと司会をやっていただきます永井美奈子さんとちょっと打ち合わせをして、あと数分でこの会場にやっ てまいります。 今お話がありましたように、私が自民党の文化局長ということで、若い皆さん方と我が党がいろいろと学ぼうということで発足をしたのが、21世紀クラブのリ バティ・オープン・カレッジということでございます。私も何回か、偉そうにここで喋らしていただいたことがございますけれども、毎回アンケートを、今日も アンケートをお願いしておるわけでありますけれども、その中で話を聞きたい人というのを、いつもなんか人気投票を、やるんですが、その中で小泉純一郎の話 が聞きたいというアンケートが非常に多かったわけでございます。そして今からちょうど4年前の97年7月11日に、今日は10日でありますけれども、ちょ うど4年前の11日に、明日ですね、小泉、当時の厚生大臣に来ていただいて、ちょうどオープン・カレッジ10回目の講演を小泉、当時の厚生大臣にお願いを いたしました。そのときから人気が高かった。 そして今年の4月26日に、小泉内閣総理大臣が誕生いたしましたが、そのとき以来のこの支持率の高さというのは、私は現在、自民党の広報・宣伝、或いは文 化・出版・スポーツ等々の責任者をやっておりますけれども、これは空前でございます。絶後と言って良いかどうかは、これは後で判断する話でありますけれど も、空前であります。この空前の小泉内閣を既に4年前に皆さん方が小泉純一郎という人を期待していたということは、まさに20代、30代のオープン・カ レッジの皆さん方の、なんと言いましょうか、将来を見る目と言いましょうか、或いはまた慧眼と言いましょうか、これに改めて皆さん方に脱帽と、そして敬意 を表しているところであります。 なんと言いましても、皆さん方は20代、30代で、そして21世紀に向かって、もう21世紀になりましたけれども、21世紀に向かって、まさに社会や或い はまた色々とお仕事の関係で中核、リーダーとなって行くために勉強をしていこうというのがこのリバティ・オープン・カレッジであるわけでございますけれど も、まさにその皆さん方が、今日形式的に言えば自民党総裁ということでございますけれども、内閣総理大臣小泉純一郎をこのオープン・カレッジに。ちょうど 今度は20回目ですが、本日皆さん方に総理大臣が、「あのオープン・カレッジ。よし、皆さん方と話をしよう。また皆さん方の話が聞きたい」ということで、 実は参議院選挙が明後日から始まるわけでございますけれども、今日も一日総理にお供を致しましたが、大変なスケジュールでございましたが、また皆さん方も お仕事でお疲れのところだろうと思いますけれども、今日まもなく小泉内閣総理大臣が皆さん方と話し合いをする、ということであります。 小泉さんはとにかく打って出るのが好きな人であります。日本中何処へでも、或いはまたどういう機会でも話をして、そして皆さん方に訴え、そして皆さん方の 意見を聞き、また息遣いを感じて、そして改革の政治を行っていく。10年後、20年後の日本の確固たる国づくりのために今大変な決意とまた実行を持って小 泉政権は一日一日、やっているわけでございます。 しかし、今日は本当に20代、30代、というめったに我々政治の世界にいる人間には直接話をする機会の少ない皆様方にこんなに大勢お集まりをいただきまし て、小泉さん、これから皆さん方の前で、力いっぱいお話をさせていただき、そして皆様方から力いっぱいのいろいろなご指導をいただくことをお互いのため に、そして日本のために、将来のために有意義な、このリバティ・オープン・カレッジがこれからスタートをするわけでございます。中川引っ込めと皆様方もう お思いだと思いますけれども、まだ入ってきておりませんので。入ってくれば私は直ぐ降壇することになっておりますけれども、とにかく主催が21世紀クラブ とリバティ・オープン・カレッジということでございます。 言うまでもないことでございますから、あえて申しませんけれども、とにかく7月29日は投票日であります。あえてどうとは申しません。しかし大事な大事な 皆さん方のその大切な投票という権利、或いはまた将来に対して責任のある皆様方にとってはある意味では、私は、義務と言っても良いのであろう、その参議院 選挙の投票に是非行っていただきたい。誰に投票しろとか、どの党に投票しろとか言うことは、あえて私から申しあげるまでもございません。しかし小泉純一郎 と投票すると、これは無効になることは一つ良くご理解をいただきたいと思います。小泉を支える自民党、そして小泉が日本を変えるんだということで、これか ら29日に向かって頑張っていく小泉純一郎、この後登場いたしますので、どうかじっくりとお話を聞いていただき、のちほど質問等でお互い実りあるこのオー プン・カレッジにすることを心からご祈念を申し上げまして、私の挨拶と致します。よろしくお願いをいたします。
高市 中川本部長、有難うございました。それでは皆様お待ちかね、いよいよ小泉総裁にご入場をいただきます。よろしくお願いいたします。


小泉首相のCMが流れる


高市 皆さん一瞬あの流れたビデオが小泉総裁の登場じゃないかと、これで終わりかと心配になられたかとも思いますが、小泉総裁にさっそく基調講演をお願いしたいと思います。テーマは21世紀の変人、じゃ無くて、「21世紀の変革、改革」ということでよろしくお願いいたします。
小泉  今日はお招きいただきまして有難うございます。  中川代議士はいま、自民党の広報本部長をしておられましてね。ポスターとか最近グッズが売れているというんですけれども、みんな中川さんがいろいろ専門 家と相談して考えてくれたことなんですよ。  私は中川さんの言う通りやっているだけなんですけれどね。中川さんとか、高市さんの新しい感覚を生かして。いいのかなと。もう私よりはるかに21世紀の 時代にふさわしい感覚を持っておられますから、私があれこれ言うよりは、中川さんのいろんな今までの若い方々とのお付き合いを通じて吸収されたノウハウを 利用したほうが良いだろうと思いまして、おまかせしたところ、これが想像を越えてあたってね。  昔といいますか、ちょっと前までは、政治家のポスターなんてのは、頼むから、お金あげるからちょっと貼ってくれったって、持っていってくれなかったんで すが、最近はどうも売れているそうですね。これ、ありがたいことです。やはり、時代も変わってきたのかなと。  今日もこうして大勢若い方ばっかりが政治の話、聞いてみようと。またワイドショーにおいても、今まで選挙、或いは政治にあまり見向きもしなかった方たち が、最近は政治の話に耳を傾けてくれる。あるいは国会中継を見てくれる。聞いてくれる。これは危険だという見方をする人もいますけれども、私は政治にとっ て良いことだと思いますね。国民が政治に関心を持ってくれるということは、政治家も国民に関心を持つようになると思うんです。国民が政治家を敬遠すると、 政治家も国民を敬遠しちゃいます。それは男女関係にも似ているでしょう。相手が関心を持つようになると関心を持つようになる。相手が無関心になると、関心 持たなくなっちゃう。政治ってのは、特に国民一人一人のものですから。多くの国民が政治なんか自分たちとは関係ない、一部の人たちのものじゃないのかとい う風に思ってしまうと、本当に政治は一部のものだけになっちゃうんです。選挙の時に一生懸命やってくれる人たちのもの、自分たちを応援してくれる人たちだ けのもの。自分たちの政党だけのもの。それじゃいけない。  私の基本姿勢は確かに自民党の総裁であります。しかし、今の内閣は自民党と公明党と保守党の3党の連立政権。3党の協力によって小泉内閣は組織された。 政党というのは大事でありますけれども、ひとたび大臣になれば、総理になれば、それは国民全体のことを考えなければならない。これが政府の仕事だと思いま す。一部の政党のものでもない、国民全体のための日本政府なんだ、という気持ちでこれからも政治の仕事を進めていかなければならないと、これが小泉内閣、 私の基本姿勢であります。そういう観点から、今いろんな改革を断行しようとしております。  私が、先日、アメリカ、イギリス、フランスを歴訪いたしまして、その3カ国の首脳と会談をしてまいりました。この首脳会談を通じましても、日本の経済の 問題、あるいは環境の問題、防衛の問題、いろんな問題について、日本に如何に大きな期待を寄せているか。また日本経済の発展というのは、日本経済の発展に とどまらない。それぞれの国に、また国際社会に大きく影響を与えるという話、意見を交換しました。  今回の小泉内閣の誕生にあたりましても、そういう国民の期待が、小泉内閣、今までじゃだめだ、何とか自民党を変えろ、日本の政治を変えろという強い声が あったからこそ、自由民主党も私のようなものを総裁に選んでくれたんだと思います。  これだけでも今大きな変化だと思います。これは多くの国民が、当初は小泉、当選できないんじゃないかと思いながらも、改革しなければだめだという強い意 志が、自民党を動かしたと言っても過言じゃないと私は思います。自民党の総裁選挙というのは一番力を持っているのは、現職の自民党所属の国会議員でありま す。今までの選挙がそうでした。いくら党員がいても、だいたい党員票は国会議員の数に応じて党員票も出ていた。だから当初私が立候補した時も、過去2回敗 れていますから、今回も国会議員の数から言えばまあ勝ち目はないだろうと思っていたところが、意外や意外、多くの国民がこの国を変えなきゃだめだという強 い意欲を持って動き始めた、関心を持ち始めた。これが総裁選挙の投票権をもった党員を、私は、動かしたのだと思います。だから自民党の党員がこの国民の声 を真剣に受け止めてくれて、自民党の総裁を小泉にしてみようと。小泉じゃないと変わらないんじゃないかと思ってくれたからこそ、党員が圧倒的な支持を私に 寄せてくれた。そうすると国会議員までが、今まで小泉を変人扱いにしていた国会議員までがこの際、小泉にしようかといって、第一回の選挙で過半数の支持を 私に与えてくれたのです。  ですから、この自民党の4月に行われた総裁選挙というのは、今までの自民党の総裁選挙と比べますと、画期的な変化だと思います。既に政治が動いているの です、変化しているんです。小泉だけが変わっているんじゃないんです、小泉を総裁にすることによって、自民党が既に変わりつつあるんです。日本の政治が変 わりつつあるんです。ここが構造改革の必要性、私が、改革なくして、成長無しと。これは国民が自発的にもうこの国を変えないととんでもないことになるなと いうことを思ってくれたからこそ、私は小泉内閣の誕生があるのではないかと、そう思っています。  私は、就任そうそう今までとは違った閣僚の選考もしましたし、あるいは所信表明におきましても、今まで言えないようなこと、或いは出来ないであろうと思 われたことを所信表明演説でもとり上げて発言してまいりました。今良く注意深く見ていただければ、私は総理大臣になって初めて所信表明演説をしたあの通り に実施に移しております。あの所信表明に沿って、これからの小泉内閣の政策展開を進めていきたいと思っています。  要点は、「改革なくして成長無し」。こういう発言に対しまして、最近、“改革には痛みが伴う。小泉さんの構造改革は展望もビジョンも無くて、具体策が無 い”、と言っている野党の皆さんもおられるようですが、私はどの野党よりも展望を持ち、具体策を言っているつもりであります。既に変わりつつあります。  まず、それでは改革しなかったら、痛みは無いのかと問いたい。このままだったら、とんでもないことになるぞと思うからこそ、国民がもう改革しなくてはだ めだと思ったんじゃないでしょうか。改革して痛みを伴うから、とんでもないという批判に対して、むしろ、痛みを恐れていたら、もっと大きな痛みを味わう ぞ、多少の痛みは我慢して、明日のことを考えようというのが小泉内閣の基本姿勢でもあります。  現に今まで経済の専門家もあるいは政治評論家も、この改革は出来ないであろうと思って、あるいは手をつけられないであろうと思って他のところをつけてき たんです。今回小泉内閣になって初めて今までどの政党も自民党も野党も言えなかったことに手をつけたでしょう。民間にできることは民間に任せよう。地方に できることは地方に任せよう。  これがいわゆる改革の基本方針であります。そういう中で今なぜ改革をしなきゃならないか。私はまず経済の再生、これは小泉内閣にとって最大の役割であり ます。そのために、はたしてこのままの手法で行って、本当に経済は再生するのか?景気は回復するのか?景気回復しないと改革は出来ないという方もおりま す。改革無しに経済の再生は無い。景気の回復も無い。ニワトリが先か、卵が先かという議論にも当たると思いますが、私は現状、特に財政状況を見て、私は来 年度の予算編成で国債の発行を30兆円以下に押さえようという目標をたてました。  税収が50兆円そこそこしかない状況で、30兆円以下に目標を立てたということで、 既に緊縮路線だという一部からの批判が出ております。30兆円も国 債発行していって、なんで緊縮路線なんでしょうか。私の改革というのは、「税金の無駄使いをなくそう」、でございます。増税はしない、ならば30兆円以下 に国債の発行をとどめて、その中でやるべき改革をしたいということなんですが、私の目指す本来の趣旨は、いかに無駄使い構造をなくそうかということです。 税金の無駄使い構造を。なぜ、無駄使いがあるかと、それは今のいろいろやるべき改革の中で、まず基本方針の中で、特殊法人とかの統廃合、民営化を言ってお ります。民間にできることは民間に任せようということでありますが、これも考えてみれば、民間よりも公的な部門に不良債権の処理が送れている、現実は。  今政府が民間金融機関に言っていることは、大きく言って3つあります。各金融機関、厳格な資産査定をしなさいと。金融機関が融資している企業に、この融 資は本当に帰ってくるのかと、その融資先企業はちゃんとした資産を持っているのか、資産査定をしなさい。どのような資産なのか、どのような状況か、適切な 情報開示をしなさい。3番目。不良債権、それに見合う十分な引当を持っているかどうか。この3つが今、政府が民間に対して厳しく見直しなさいと言っている ことであります。  この3つの見直しはそれでは政府は率先してやっているかどうか。特殊法人一つとってみても、今石油公団とか、道路公団とかいう話が突出しております。い わゆる6年前に初めて総裁選挙に出た私の主張と、3年前に2回目に出たときの総裁候補としての主張と4月に3回目に出てきた主張と、基本路線はわたし変 わっていないんですよ、まったく。なぜ今回、2回選挙に落ちて、今回当選したのか。それだけでも変わっているんです。私は今言った点。政府ができることを やらなければいかんと。民間は恐らく政府にやれと言われなくてもやるべきことをやっている企業多いですね。言われなくてもリストラやってますよ。  そういう中で、まず30兆円の国債発行というのは考えてみれば、今は痛みは無いと思いますけれども、明日の増税です。いずれ返さなければならない。30 兆円、30兆円と簡単に言いますけれどもね、1兆円だって大変な額ですよ。もう不感症になりましたね。1兆という額は如何に莫大な額か。1兆円以上の予算 を使っている地方自治団体は東京以外に無いんじゃないかな。もう地方の市町村なんて何百億ですね。県でも何千億。大きいほうです。横浜くらいが何千億。3 兆か?横浜、大きいなあ。大体ね、1兆円という額が如何に大きいか。  そこで一部では私が30兆円以下に目標を設定すると、これでも少なすぎるという批判があります。一部では逆に、今年は28兆円で国債発行済んでいるんだ から、まだ2兆円くらいの余裕がある。甘すぎるという批判があります。政府のやることは何をやるにしてもどっちからでも批判があることは覚悟していますけ れども、両方の見方があります。しかし私はあまりにも事を急いては仕損じるという言葉がありますから、まず景気の状況も思わしくない、一つの歯止めをかけ る意味において、今年は28兆円程度の国債発行で済んでいるけれども、今のままで 現状のままで予算を組むとすれば、来年は33兆円を越える、国債の発行 は。増税しないという前提ならば、税収も大体今年度と変わらないだろう、50兆円程度。  私は増税はしないという方針出してますから、そうすると今予算の概算要求の査定が始まりました、水面下で。だいたい予想できることは、もし増税しない場 合は、33兆円国債を発行しないと予算を組めないという状況であります。だから一方ではこの不景気の状況に3兆円も予算をカットするのはきつすぎるという 声が出てくる。一方ではそれはあまりにも無駄使いが多すぎるんだから、30兆円でも多すぎるんじゃないかという批判が出てくる。ともかく今までの手法から 言えば、まず3兆円程度削るだけでも大変ですね。しかも参議院選挙を目前に控えている。そういう中で、あえて基本方針を出した。私は今の状況を見ますと、 特に今日は若い方が多いんですから、一番敏感でならなければならないのは、国債発行は増税ではないからいいやと思う気持ちを最も批判しなければならないの は皆さん方ですよ。いつか返さなければならない。  私が初めて当選したのが昭和47年度の総選挙、もう30年たちます。当時はな、赤字国債を発行する場合は全部野党が反対しました。建設国債ならば赤字国 債、特例国債と言ったんで、これは孫・子の代に付けを残すから認められないと。この赤字国債だけでも自民党は通すのに大変苦労したんです。ところが借金は 麻薬という言葉どおり、今では、与党も野党も、借金、10兆どころじゃない、20兆、30兆円でも少ないと言うくらいですから、与野党を通じて。特に一部 の野党を除いては、甘いなんて言う人はいませんね。きついという人はいませんね、そんなに。あたりまえ。  逆に如何に赤字国債を減らすかという時代が中曽根内閣でしたけれども、いつのまにか30兆円近い国債を発行しながら、建設国債が10兆円、赤字公債が 20兆円。倍です。こういう状況になってもなおかつ30兆円以下に目標を立てても、きついということ自体、今の日本国民全体が、日本の政治全体が如何に借 金中毒に陥ったか、歴然です。しかも、昭和40年に国債を初めて発行した。100兆円を越えるのに18年掛かったんです。そろそろ返さなきゃいかんな- と、不景気が来る。景気回復しなければいかんということで増税も出来ないから、予算もカットできないから、また国債を発行する。国債発行すれば景気は回復 する。景気回復すれば企業も儲かる。個人所得も上がる。税収も上がるってくるから、そのときに返せばいいじゃないかと。自然増収で、税収上がってくる。と また選挙がまじかに、衆議院選挙。借金返すよりも、公共事業やったほうが良い。減税やったほうが良い。みんなも喜ぶ。選挙終わってから借金返せばいい。衆 議院選挙終わると、また参議院選挙がきはじめる。参議院選挙終わったら、また衆議院選挙が近い。気がついたら、昭和40年から100兆円越えるのに18年 掛かった。200兆円越えるのに、11年しか掛からなかった。300兆円越えるのに、5年し掛からなかった。400兆円を越えるのに、3年でしょうね。ま さに借金は麻薬という言葉どおりなんです。  200兆円を越えた平成8年の選挙、行財政改革が焦点でした。なぜか。もうこれ以上増税は出来ない、かといってもう200兆円越えて、300兆円越えた らどうするんだ、という声があったから、国債も増発できない。そこで行財政改革が全ての政党の公約になったんです。全ての候補者の公約になったんです。特 殊法人を統廃合しろ、今から5年前の事です。選挙終わったら、特殊法人の統廃合、1つ、2つ手をつけてみた。如何に抵抗が強かったか。特殊法人一つ廃止す るだけでも特殊法人に勤めている人たち、幹部たち、猛烈に政治家に反対陳情に来ます。特殊法人に繋がる関連業界が沢山あります。選挙で応援してくれます。 猛烈に反対が来ます。特殊法人を廃止することによって利益が上がるが、目に見えない、何年かたたないと。そういうことでいざやろうと思っても改革意欲が怯 んじゃう。結局、いわゆる行政の無駄を省くよりも増税できないから、いつのまにか、200兆円を越えて、もう300兆円を越えてはならないという状況にあ るにもかかわらず、もう300兆を軽く突破して、今年度末には、すでに390兆円。  こういうなかで今徹底的な構造改革をしなければならないというのが、小泉内閣の責任だと思うのであります。いわゆる本来今まで出来ないであろうと思われ たところへ初めて改革のメスを本格的に入れるのが小泉内閣なんです。特殊法人のゼロベースから見直しを。公益法人から関連業界から、そのもとの財政投融資 制度から、更に、最もタブーとされていた郵政3事業の民営化まで本格的に手を入れることになったんです。元から端までぜんぶ、まず改革をしようというのが 小泉内閣であります。  この郵政民営化については自民党内からも野党からも反対があるのは知っています。しかしこれには手をつけざるを得ない。民間にできることは民間にまかせ よう。地方にできることは地方にまかせようというのが小泉内閣の基本方針ですから。今後、だんだん時間がたてば、この小泉の目指す方針は本気だなというこ とが分かります。既に私は所信表明の演説で首相公選制の懇談会と郵政事業のあり方に関する懇談会を設置すると言って郵政事業に関する懇談会は設置して、会 議が始まっています。首相公選制の懇談会はもうじき数日後には立ち上げます。両方とも10名前後の委員になっていただきましてスタートいたします。これも またそれぞれ賛否両論、政治的には難しい問題でありますが、現実的な政治課題にのせていきます。  そして改革に伴う痛み、当然出てきます。今言ったように民間の企業もリストラをする。或いは政府関係機関もリストラをする。となれば職を心ならずも離れ ざるをえない様な状況になる。となればやっぱりこれから痛みを伴う場合、職を離れなければならない場合に対しては失業手当とか、あるいは次の職場につこう という意欲のあるものに対しては教育とか訓練する必要があるでしょう。そういう手当てはきちんとする。そういう中で、お互い一度や二度の失敗で、くじけな いで立ち上がっていこうという人に対して、どうやってその2度、3度の機会を与えることができるか、痛みだけじゃない、新しい前向きの意欲が出るような措 置を今後具体的に国民に提示していかなければいけない。  そして私は所信表明演説の中ではっきり2つの事を申し上げました。これからは男女共同参画の時代だと。今日は女性の方も大勢来られている、男も女も、家 事も育児も仕事もするということで。そのためにも最も必要なことは何か。優先度第一位は何かと聞いたならば、それは今は保育所に預けたくてもお子さん預け られないと。女性大臣5人を起用、見せ掛けだけじゃないんです。  仕事に就きたいという意欲のお母さん方がおられる。婦人方がおられるんだったらば、そういう環境を作っていかなければならない。我々の親の世代は女性の 仕事は家事・育児だったんです。女性も男も疑わなかった、そう言われて。ところが今は違います。男も家事をする。育児も一緒に分かち合う。女も仕事を持 つ。もう当然の時代になってきました。そういう際に今一番して欲しいのは、保育所待機児童をゼロにしてくれと言うから、所信表明ではっきりとしました。具 体的に数値をあげて、具体的に年限を切って。保育所待機児童ゼロ作戦をすると言って来年度の予算から手当てをします。  もう一つ、環境を大事にするということです。環境を大事にする、まず身近なことでできること無いか。今政府の中央官庁で、それでは低公害車をどれくらい 導入しているか調べてみたら1割そこそこ。環境省でも経済産業省でも率先してやらなければならない役所でもその程度だ。私は所信表明で、全官庁すべて、原 則として、公用車に切り替えますということを宣言しました。  中央官庁だけではありません。全国、地方まで広げて。これが全官庁関係だけ、中央官庁だけですと1000台前後ですけれども、全国、地方を入れると、 7000台くらい。1万台弱。ところが、わずかこういう方針を出しただけで、いま自動車業界は色めきたちましたね。予算を使わないで、方針を出しただけ で、「高くても低公害車を造れば官庁が使ってくれるのか」と。今までは何で役所は使ってなかったのか。それは低公害車のほうが高かったからです。予算が無 い、だからあまり買えない。それじゃ、むしろ高くても低公害車しか使わないと政府が厳命すれば、それに向かって企業は準備をします、設備投資をします。研 究開発をするんです。自分の金で。現にそれは始まっています。わずか宣言しただけで。今や政府官庁だけでない、特殊法人も民間もどんどん広げていこうと、 言うだけで、各自動車業界は低公害車を開発しようと。それは今では低公害車のほうが値段は高いんですが、これが量産されれば必ずコストも低くなってきま す。これは環境にも大きく影響してきます。  中央官庁、じゃあ太陽光発電民間にすすめるんだったら、役所は全部太陽光発電やれば良いじゃないかと。今その準備始めています。こういうふうに身近に出 来ることをやっていこうと。  そしてこれから本格的な基本方針を経済財政諮問会議で策定いたしましたので、選挙が終わって小泉内閣、自民党、公明党、保守党、3党連立政権が過半数以 上の支援を受けることができれば、本格的に基本方針に沿って予算編成を進めていきたいと思っております。  今日はもうあまり時間がありませんので、この辺でやめますが、私は今まで総裁選挙で言ってきた通りのことを所信表明で述べました、基本的に。所信表明で 話したことを着実にこれから予算編成でも生かしていきたいと思います。米百俵の精神を申し上げましたけれども、変えなければならないところは沢山あるんで す。変えていかなければならない構造は沢山ある。日本を変えようということで私は内閣誕生しましたけれども、どんな時代になっても、老いも若きも、男も女 も決して変えてはならないもの、変らないものがあります。それは私は米百俵の精神であり、自らを助ける精神と自らを律する精神であると思います。どんな時 代でも、国家も社会も個人もそうです。自らを助ける精神が無ければ人は助けられません。自らを助ける精神が多くなければ、本当に自らを助けることが出来な い人を助けることは出来ない。しかもある程度自分の目的を達する、そのためには自らを律しないと目標は達成できません。良い試合をするためには、厳しい訓 練に耐えないと良い試合は出来ない、どんな選手でもそうです。  好きなことして、寝たいだけ寝て、食べたいだけ食べて。好きなことして、いろんな自ら目指すことが出来るでしょうか?出来ないですね。ある程度眠る時間 も削らなければいけない、好きなことも削らなければいけない、自らを律しないと将来の自分の目標達成できない。だから自らを助ける精神と自らを律する精 神、これは国家も社会も個人も一番大事なの。政府だけでは何にも出来ない。これをやる気を持つ。簡単に言えば、やる気と我慢だと思いますね。  これを一番今失っているのが国家なんです、政治なんです。財政を見れば分かります。後に付けを廻す、律する、無駄使い、だから政府も一生懸命やるから、 国民の皆さんも傍観者にならないでくれと、責任ある市民としてこの政治に参加してお互い日本の政治を改革していこうじゃないか、という気持ちで、私はこれ からも小泉内閣の改革を進めていきたいと思いますので、どうか若い皆さん、これからの日本の将来はまさに皆さんの肩にずっしりと重くのしかかってきます、 政治に関心を持って、政治を動かそうという気持ちでこれからの小泉内閣の進める改革にご支援、ご協力いただければ、ありがたいと思います。本当に静かに聞 いていただきまして有難うございました。

トークショー


高市  小泉総裁、有難うございました。セッティングの都合上、お隣のお席でお待ちくださいませ。後 3分のメモを入れてから、約10分間熱弁を振るっていただきましたけれども、ここからはお待ちかねのトークショーでございます。21世紀クラブのほうにマ イクをお渡ししたいと思います、よろしくお願い致します。
一木  はい、有難うございます。このセッティングする時間を利用しまして小泉総理へある方からメッセージをいただいていますので、こちらで紹介させていただきたいと思います。 フォーエバーのメロディーが流れる。
ヨシキ  こんばんは。ヨシキです。オープンカレッジ20回記念、おめでとうございます。小泉首相、元 気でいらっしゃいますか、雑誌での対談以来ご無沙汰しています。小泉さんのご活躍はアメリカのメディアでも大々的に報じられています。先日、日本から送ら れてきたビデオでフォー・エバー・ラブをテレビで口ずさんでいる小泉さんの姿を拝見しました。今日は子供夢財団をやっている一木さんの記念会に小泉さんが いらしてくださり、とても感謝しています。これからもお体に気をつけて頑張ってください。遠くからではありますが、応援しています、ヨシキでした。
一木  ありがとうございました。どうぞこちらのほうに小泉総理、お移りいただいて、お願いします。X-Japanの大ファンということですが、どうでしょうか、メッセージ。
小泉  いや、うれしいね。まさかヨシキさんから直にメッセージいただくとは思わなかった。雑誌で対 談したことあるんですが、その前に解散後の紅白歌合戦で、フォー・エバー・ラブをX-Japanが歌って、あれで初めて好きになった。それまで全然知らな かった。数年前でしょう。あれはね、ドームでさよなら公演を終わった後に紅白歌合戦に出て、だから特別の感情があったのかもしれないね。それで初めて聞い てあーこの歌良いなーって、CD買ってきて、それで好きになって。バラードを聞いてみたら、フォー・エバー・ラブとか、ティアーズとか、セイ・エニシング とか、いいのばっかりでしょう?それであーいいなーって、中川さんがコマーシャルにこの音楽入れようって。
一木  ヨシキさんと21世紀クラブは、今小学校に夢を与える、ということで各界の方が学校に行って勉強を教えるんですが、勉強といいますか、スポーツ選手はスポーツを教えたり、そういう活動を一緒にしておりまして、今回は是非メッセージを下さいということでいただきました。
小泉  有難うございます。特別の心遣い、感謝します。
司会  それでは、ここからトークショーに移りたいのですが、まず20回を記念いたしまして、いつも の質疑応答のコーナーの趣向を変えまして、特設コーナーということで、私どもの仲間で、くしくも小泉総理がご就任の際に、日経新聞で若手公開企業社長とし てコメントを寄せた二人がおります。今日はそのお二方に来ていただいているんですけれども、ちょっと党首討論をもじりまして、党首質問をもじりまして、一 人5分ということで質問をしていただきたいと思います。まずはブロードバンド事業の革命児といわれています宇野泰秀、有線ブロードネットワークスの社長に お願いしたいと思います。宇野さんお願いします。
宇野泰秀  始めまして、宇野と申します。私も是非、日本の改革をしていきたいというふうに思っておりま す一人でございます。現在政府で掲げていただいています2005年に日本を世界最先端のIT国家にするんだ。4000万世帯の高速インターネット網を開通 させるんだという目標を掲げていただいていると思います。われわれその一翼を担うべきを行っているわけでございますが、森内閣時から継承されて、今IT戦 略会議のほう、行っていただいていると思いますが、この目標に対して、小泉総理ご自身がどれだけこの戦略についての重要性をお考えになられているのかなと いうことと、もう一つ具体的に日本が世界最先端のIT国家になるためにはどういうことをやっていくべきだというふうにお考えになられているかということに ついてお尋ねしたいのですが。
小泉  私は、苦手なんだ。本当は。そのイーメールとか携帯とかね。未だに携帯持ってないですよ。な ぜかって仕事増えるだけだから。如何に仕事を省くかっていうのを考えている。 これは重要性が分かっているから、森内閣、世界最先端のIT国家になると、5年以内でと。で、竹中教授とか専門家に聞いて、「なるほどなー、私の知らない ことばっかりだな」と。もう若い人のこの親指だけでちゃっ、ちゃっ。ちゃっと。少しは練習してくださいよ、と言うんでこの間、講習を受けたよ。そしたらマ ウス、ちょっと動かすだけで、ぱっと変っちゃうの。あれが出来ないほど、僕はITに遅れているんだよ。遅れているからこそ、最先端の知識を持った人の意見 を取り入れていこうと、それがいいと思うんです。
宇野  はい、ありがとうございます。それでITに限ぎらずということで、もう一つご質問させていた だけたらと思います。 私なんかは、長い間ベンチャー企業の経営者としてやってきておりまして、ずいぶん前から日本はベンチャーが育たない国だとも言われてきていて、またそのベ ンチャーを育てていかなければならないということも言われてきている気がします、痛みを伴う経済再生は大賛成でございますが、一方で新しい産業の芽が立ち 上がっていかないといけないのかなあ、というふうにも思っています。そういった面で、今回支援ということで打ち出されているところに、具体的にそういった ベンチャー企業の支援みたいな、また育成というようなお考えがございましたら、お聞かせ願えますでしょうか
小泉  これはもう竹中教授、熱心でね。大学生がいまベンチャー企業をやる場合も立ち上げたり、ある いはベンチャー企業立ち上げるのに資格がいるが、これをなにか制限の緩和をしたり、やろうとしたりしているんですが。特に最近はもう我々の時代とは考えら れないような需要が起こっているし。特に今まで雇用の痛みばっかりが表面に出ていますが、創出のほう。雇用を如何に確保していくかということを考えても ね、結構良い案沢山出ているんです。 具体的に言いますとね、年金生活者なんてのは、一人で自家用運転手は雇えない。となると何人か集まって、常に電話とかイーメールで連絡すれば、直ぐ来てく れる。10人か、何人か知り合いが、年金生活者が集まれば、いつでも何処でも何時でも直ぐ自動車を寄越してくれると、運転手つきの。今はタクシー会社でも いいんです、或いはハイヤー会社でも個人でもいいんです。そういう一人では運転手雇えない人でさえも、何人かが集まれば自家用の運転手を好きなときに雇え るような、そういう産業を起こしていこうじゃないかとか。あるいは、今ピザでも宅配してくれますよね。あるいは最近はエステとか、クイックマッサージと か。あるいは介護保険が導入されて、介護の世話をすると同時に家事のサービスまでしてくれる企業が出来た。そこで、なんでもサービスに応じます、どんな サービスでも。「あなたのわがまま運びます」というある宅急便があったけれども、あなたのわがまま聞きます、というような産業を立ち上げようと。それを全 部集めて、そういう会社も起こそうとしている。そういうのを立ち上げていくとね、自分は3時間しか働きたくないと、5時間しか働きたくないと。正規でずっ と一日縛られるのはいやだと言う人もいるわけです。そういう人を何人か集めることによって、働きたい人が、時間は短時間なり、長時間なりを選ぶことができ る。今度は注文を発する人も、自分の好きなときに。一人でそんな人を雇ったら、昔だったら、大富豪しか出来ないようなことが何人か集まることによって、考 えられないようなサービスを受けることができる。そういう産業も今、徐々に出てきているんで、これを立ち上げようと。より組織的に、大きく奨励していこう と。そうなると、わからないような雇用が出てきます。こういうあんまり気づかなかった、普通の民間人じゃないと分からないようなサービスを考えるのが、い わゆるベンチャー精神旺盛な人たちですね。 現に、誰が、あの回転すしが世界に普及すると思いましたか、欧米の人は生ものを食べない。とんでもないですね、最近は。生ものを好きなのは日本人だけ。 今、ニューヨーク行っても、ロンドン行っても、パリに行っても寿司ですよ。もう日本語じゃなくて世界語になっちゃった、寿司なんて。日本にきた外人なん て、日本人よりも寿司のネタ、日本語で知ってるくらい。だから、日本人しか生もの食べないって、嘘だったんです。そして最初はあのにぎりの人たちは回転す し、馬鹿にしていました。安いけど、まずいと。いずれちゃんと職人がベテランの職人がにぎってくれた寿司に戻ってくると思っていたのが、今どうですか?に ぎっていた寿司までが回転すしに変えないとやっていけないとなったでしょう?安くてまずいから、安くてうまくなって、これが世界に普及してきたんですよ。 だから私はね、固定観念持つのは危険だなと。 最初にアイディア出したのがそれ。マクドナルドが200円のが60円、70円。なんで採算取れるのかと言っていた。利益なんか上がりっこない、って言って いたら、今60円か70円でも利益上がるようになったんでしょう。200円、300円の時代にどうしてそういう発想が出るのかと。最近、喫茶店がだんだん なくなってきた。そうですね、300円、400円の喫茶店よりも100円か150円で同じようなコーヒー飲めれば良いんですから。しかしながらそういう最 初に利益出ないだろうと思った企業が出てきて、それがだんだん利益を出してくるという点が、日本というのは捨てたもんじゃないなと。今不景気、不景気だと 言ってますけどね、利益を出している企業も沢山いるんですから。 つい、今日聞いた話なんだけれども。来る前に聞いた話なんですけれどもね、かつては半導体というのは日本の一人勝ちだったでしょう?ところが今や負け組み のアメリカの半導体にやられちゃったというんだから。負け組みと、悲観すること無いですよ。最先端ばかりが良いということでもない。もっと遅れた部分を見 直すことが出来ないかというんで、遅れた部分で違う、気づかなかった分野に入って、それが勝ち組みを、かつての負け組みが凌いでいる。日本だって、半導体 は世界一だと思っていられない。かつてアメリカを追い抜いた負け組みに今日本はやられている。ということは勝ち組みもおごってはならないけれども、負け組 みも悲観する必要無いということだと思うんです。そういう気づかないところは沢山ある。だから、これから若い人たちはそういう時代をよく見つめて、一度や 二度の失敗にくじけないで、色々考え、努力する姿勢というのは忘れないで貰いたい。そういう人は多いに応援したいと思うんですよ、政府としても。
一木  はい、有難うございました。続きまして、もうお一方。携帯インターネット向けの最大のコンテンツ・プロバイダーであります、サイバードの堀かずともロバート社長にお願いいたします。
 サイバードの堀でございます。先ほど、小泉さん、携帯をお持ちで無い唐風にお伺いいたしまし たので、少しこう、ガクッときておりましたのですが、私ども実は、インターネットという商売がアメリカで行われているオリンピックのような気がしまして、 どうしても日本で行う日本が勝てる、世界に勝てる、日本で行う柔道の選手権みたいなものをやってみたいということで、携帯電話の上にインターネットをのっ けて、そして日本の技術が世界を圧巻するんだというような、私なりの目標というのは、日本史の中に、この21世紀に新たな産業が生まれたというよりは、世 界史の教科書に日本を起点として21世紀にモバイル・インターネットという新しい産業が始まったんだ、というようなことを起こしていこうということで、私 ども業務をやってございます。携帯電話でいろんなサービスが、今アイモードですとか、使えると思うんですが、今すごく始まったばかりですから、どちらかと いうと若い人向けの楽しいサービスが多いという中で、今後本当に日本が世界で一番なんだと言えるようになるために是非こういうことを考えていただきたいと いうことを今日はご提案させていただくとともに、ご意見をお伺いさせていただきたいと思います。 実はある方からお伺いしました。車椅子で生活をされている方というのは、ご自宅を出られる2時間前からは、水や、飲み物を飲まない。そして食べる物は食べ ないんだという、自主的なルールがあるそうなんですね。そういうのを聞いて非常に悲しい気持ちになって、どうしてそういうことをしなければならないのとい うことをお伺いしたところ、「いや、それは堀君ね、私たちも食べたいし、飲みたいんだけれど、もしそういうことをして外出するときに、手洗いに行きたく なったらどうするの?私たちが車椅子で入れる手洗いがどこにあるのか分かんないのよ、」とそういうことを聞いたことがあるんですね。私、そのときに、「こ れだ」と。よくアメリカなんかで「日本は、アイモード」なんて講演をするわけなんですけれども、「何言ってんだよ。ロバートがやっているのは子供向けのお もちゃじゃないか、」という風にして、笑われることがあるんですが、いや、そうじゃないと。これが必ず人類のために役立つサービスというものに結びつくに 違いないということで考えたんです。携帯電話なんかを使うと、車椅子の方々が、位置情報というものがもうすぐ備わってまいりますので、何処にいるというこ とが直ぐ分かるわけですね。ですから、私が今いるところから、一番近い車椅子で座れる、車椅子で入れる手洗いというのは何処にあるんだろうと、そういうよ うなことがボタン一つで、先ほど仰られた親指で、簡単に分かるようなことができれば、これはエンターテイメントのアイモードというよりは、世界で初めて本 当に国をあげての福祉としてのプラン。障害者、車椅子の人たちが生活が非常に豊かになったというようなことになるんではないか、というように考えておりま して。今、通信事業者さんを始め、いろんな会社さんに働きかけまして、ぜひ、我々の手で日本を世界一の国にしたいんだということに、ご賛同いただいており ます。 そして私、小泉さんを、首相になられるときから、非常に応援をしてございまして、この人ならきっと在席中に、日本を何らかの分野で世界一にしてくれるに違 いないと。そしてその風が我々日本人に対して自信を与えていくと。先ほど自助努力をしないといけないというふうに仰られましたが、自助努力をするために は、皆さん経済が沈着する中で、自信を取り戻すことが必要だというふうに考えております。ですから、是非小泉さんに、日本が今世界一に一番近い携帯電話と いうものを、そして国家の中心として、日本を本当に住み易いものにこれを使って変えていくんだということに対して、何かその働きかけをしていただけないか というようなことをお願いするとともに、今みたいな話をさしていただいて、いきなりで不躾なんですけれども、どういう風にお考えになるかというようなこと をお聞かせいただきたいというふうにお願い申し上げます。
小泉  日本人が今自信を失っているとよく言われますけれども、これはそんなもんじゃないと思います ね。戦国時代から、イタリアの宣教師たちが信長の時代にもよく来て、最近その本国に送った手紙やら文書が再発見されています。そのときから日本人に対して すごい畏敬の念を持っている。多いですね。 あるいはペリー提督が初めて浦和に来航した。米国が「太平の眠りを覚ます蒸気船、たった4杯で夜も眠れず」といって尊皇攘夷、統幕の機運になった。あのペ リー提督が日本に滞在して送った文書のなかで、日本人というのは製造業、実に器用な民族だと、これは大変器用なんだということをアメリカに書簡で送ってい ます。そういうことから見るとね、今言った、この企業、製造業、企業たいしたもんだ。事実ね、まず自動車の自動ドア-。レストラン。ホテルの自動ドア-。 テレビのリモコン。あれ、私は自動車の、ハイヤー、タクシーの自動ドア-、慣れて、外国旅行、ロンドンとかアメリカに行って、恥じをかいたことがあります よ。日本と同じように黙ってりゃドア-が開くもんだと思っていたのに、向こうは開かない。ホテルに入っても。その頃既に日本は自動ドアー普及していまし た。私最初テレビのリモコンが出てきたときにびっくりしました。何だ、こんな不精な、と思った。何だ、それくらい自分でチャンネルを変えれば良いじゃない かと思った。一度やっちゃうと、遠くから。便利でしょう? 日本人って、最先端のが好きなんですよ。ITとか。今電話、携帯、子供も大人も皆歩きながら、国会だってね、審議中にピーピーって鳴らす人いますよ。映画 館でもコンサートでも頭にくるくらい携帯電話普及していますよ。私は、最先端の技術に非常に関心のある国民だと思う。だから捨てたもんじゃない。必ずこれ は皆が意欲を持ってくれば、また必ず世界一のそういう誇れる技術を開発するんじゃないかとそう思います。
司会  はい、有難うございました。じゃ、堀さん有難うございました。
 小泉さんの携帯ストラップをつけて私も小泉さんを応援していますので、ぜひ世界一の産業を目指す会社が日本にあるんだということを覚えておいていただいて、応援の程をよろしくお願いします。
司会  はい、有難うございました。堀さん。 これから、一人一問一答で、時間もあまり無いんですが、許す限り質疑応答をしたいと思います。事前に質問をいただいている方からどんどんいきますので、マ イク、スタッフが持ちますので、挙手をお願いします。 まず。慶応病院の石田浩之さん。 ここからは、永井さんに加わっていただきます。
石田浩之
 今日はどうもありがとうございました。総理の母校の大学病院で働いております石田と申しま す。総理が骨太の方針で掲げられている中の一つに、医療保障制度の改革というのがあると思うんですけれども。これに対しては、現在の医療保険制度の財源が 非常に厳しい状況に置かれていて、一つはまず支出を減らすこと。あと一つは他に民間、或いは個人から新たな財源を確保すること。その二つが重要だと思うん ですけれども、まず支出を減らす分に関しては、いわゆる定額医療の導入ということが一つ掲げられていると思います。それから、もう一つは民間、特に株式会 社、医療業種における株式会社の参入ということが確か方針で掲げられていたと思いますけれども。これらに対して特に医師会は、医療の質が下がるんではない か、あるいはその医療の差別化というものに対して非常に反対がある。日本の医療というものは歴史的に非常に公平で、かつ平等で質の高い医療が提供されてき た。これは世界的に見ても非常に逆にまれなことだと思うんですが、それにたいしては国民がある程度慣れてしまっているという部分もあると思います。ただそ の一方でやはり、平等の不平等ということもあって、ある程度医療業界においても市場原理を導入しなくてはいけないんではないか。或いは差別化というものを 導入していかなくてはいけないんではないかという考えもあって。僕はどっちかというとそういう考え方に賛成なんですけれども、ただなかなか歴史的なものも あって、医師会、あるいは一般の方々の反対もあるんではないかという風に思うんですが、実際今後の医療保障制度を改革していくに当たって、その辺の問題を 総理はどのように考えておられるのか、ご意見をお伺いしたいと思います。
永井  石田さん、有難うございました。総理、お話の前に大変申し訳ないんですが、時間がなくなってまいりました。お答えと質問の時間をこちらのほうで少し制限させていただきたく思うんですが、よろしいでしょうか?できるだけ沢山の方にお願いしたいので、すみません。
小泉  これね、説明するだけで、優に3、40分掛かっちゃうんだけれども、基本的に日本の医療とい うのは、イギリスを目指しながら、イギリスを越えている面が結構あるんですね。たとえば、お医者さんを選ぶことができる。病院を変えることができる、イギ リスはできませんね。まず病院に行くためには、その地域で決められたお医者さんに行って。お医者さんの紹介が無いと出来ない。日本みたいに東京の人だっ て、横浜行ったり、横浜の人も大阪行ったり、この病院いやだったら、変える。そんなに自由に出来ない。 それと出来高払い制度といって、全部治療でも検査でも全部費用見ますよ。だから、良いお医者さんに掛かれば、これは確かに良い制度なんです。必要な検査し かしませんよ、必要な薬しか与えませんよ、必要な治療しか施しませんよと。ところが全部これ診療報酬出てきますから、無駄な検査、余計な検査やっても、こ れ収入になる。3日分の薬で済むところを10日分やれば、患者さんは喜ぶ。文句言う患者はいませんよ、多くくれて。無駄になれば捨てればいいんです。だか らこういう点が良い制度なんだけれども、やっぱりこの病気、たとえば盲腸とか、風邪とか他の決まりきった病気に対してはこの程度の額で良いだろうと、まと めて病院に対して一定の額をやって、この中でやんなさいと。そうすると、そういう無駄な医療が省けるんじゃないかというんですけれども、これお医者さんか ら見ればとんでもないと。そんなことやったら、必要な薬もあげられない、高い薬もあげられない、必要な検査も出来ない、という反対が起こってくる。だから この医療改革、なかなか進まない状況にあるんですよ。しかしながらこの今言った出来高払い制度の良さと、無駄使いをしないような、一定の、この病気にはこ のくらいの費用で良いだろうと、慢性的な病気は契約で、そういうのを加味した制度をこれからやろうとしているわけです。出来高払い制度だと、誰でも診て 貰ったら、医療費は経済成長とは関係なく、どんどん伸びていきます。だから一定の歯止めをかけないとできない。そうすると、お医者さんの収入が減ると反対 がある。しかしここに手を入れないと、皆保険料払っているわけですから。病気でない人も保険料払ってくれるからこそ、病気になった人が軽い負担で済む。あ んまりこれ掛かってね、税金を投入したり、保険料を上げたりすると、若い皆さんは、俺たち風邪ひいたって、腹いたくたって、お医者さんなんか、掛からんよ と。売店で薬飲んで直しちゃうよと。そういう人たちも保険料払っている。そういう人たちが、「こんなに保険料高いんだったらば、病気にならなきゃ損だ」と 思われたら、医療保険なりたたない。その点を改革、これから変えようとしているわけであります。詳しく言うともっと掛かっちゃうけど。 これ笑い話ですが、水虫を診てもらったら、CTスキャンでいろんなところを診てくれたというくらい。これ、ちゃんと費用は誰かが保険か、税金で面倒見てい るわけですから。行った人は怒りませんよね。アー親切なお医者さんだと、これだけ一生懸命検査してくれるんだと。風邪引いたとき、医者があなたは薬は無く ても良いと。本当に直ったら、名医ですよ。ところが、大事をとって薬をあげましょう。あ、注射をしてあげましょう。念のためにレントゲンもとってあげま しょうと。患者は喜ぶかもしれないけれど、どっちが名医なのかと。そうでしょう?そういった難しい問題なんです、これは。 しかし、誰でも、何処でも、いつでもお医者さんに掛かることができる。どんなに、100万円掛かろうが、一定の低所得者は、3万数千円でいいですよ。普通 の人は6万で良いですよと。3割負担でも、2割負担でも上限が設けられている。今、月に100万円掛かる医療、ざらですよ。2割負担、3割負担の人が20 万、30万円払わなきゃならないか?そうじゃない。上限は6万いくらで切ってある。誰でも公平に医療に掛かれる日本というのは世界に冠たる優れた医療水準 を持っているんです。しかし過ぎたるは及ばざるが如し、という諺があるように、お金があればいいんだけれども、どんどん医療費ばっかり掛かったら他の財源 なくなるから、改革をせざるを得ない、というところにきているということをご理解いただきたいと思います。
永井  つづきまして弁護士の方です。質問を出来ましたら、48秒くらいでお願いします。
弁護士  はい、まき入ってますね。私は某プロスポーツの選手側の仕事をしているんですけれども、最 近、ちょっと人気が下がり気味とかいろいろと言われていまして、改革が必要だと言う風に非常に言われている分野なんですけれども、こういう業界、古い体質 がありまして、なかなか新しいものに挑戦してくれません。それで、痛みを恐れて目先の利益に縛られちゃうと。そういう体質があります、その意味で、首相の 改革に関して非常にシンパシーを持って見させていただいているんですけれども、そういう頭の固いというか、古い体質の人たちに対して、改革を理解させると いう意味での姿勢というか、そういう場合の対応というか、そういう部分で、どういう事を心がけているかということを教えてください。
小泉  これ、やっぱり本当の事を言うことですね、本音で。今甘いことばかり言っても受け付けない時 代になってきたということは、やっぱり改革しなきゃいけないな。改革には痛みが伴うんだということを言っても、何で小泉を支援してくれるかというと、もう 甘いことばかり言ってもだめだということを皆が感じてくれているんじゃないかと私は思うんです。 公共事業やってくれればいい、減税してくれればいい。ところが、少しは財政のことを考えろよ、という人が出てきてくれてるということですよ。この気運を生 かさなきゃいかん。結局は、めぐり巡って俺たちの金じゃなかったのかと。そういう本音で説明していくというのが大事じゃないかな、いろんな場でも。我々の 政治、経済をとわず、会社でも、やっぱり本音でぶつかると。その基本はやっぱり正直に。 政府も情報開示の時代だけれども、実情をどうするんだと、あなただったら。批判ばかりしていないで、責任者だったらどうするんだ、という問いかけが必要 じゃないか。一部だけじゃなくて、全体を見たらどうなるんだ、という本音でやっぱり語りかけることが必要じゃないかなとそう思いますね。
永井  ちょっとだけいいですか。総理の支持率の高さ、それから分かりやすさというのは、きっと本音 の部分とそれから政策に対するスピード感と具体的な数字を示すというところがとても私たちには分かりやすいんですけれども、思想的なことを一つだけ伺える としたら、チャーチルなのか、それとも朱子なのか?チャーチル首相に非常に影響を受けているっていうように、以前本で読んだことがあるんですが、一番思想 的な部分で誰に影響を受けているか、あるいは何を目標にしているかというのはあるんですか。
小泉  思想的という確固たる物は無いんだけれども、私はチャーチルの尊敬すべき点は、いち早くヒッ トラーの危険性を見抜いたことですよ。皆が戦争いやだと。大変だったですよ、あの時イギリスはチェンバレンがヒットラーと宥和して。しかしながら、これ、 一時の宥和で相手は必ず戦争の準備をしているぞと。で批判した。当時は受け入れられなかった。皆戦争きらって、平和の方が良いから。しかし明らかにヒット ラーの危険性を見抜いた洞察力。いざ戦ってみんなフランスも戦場にさらされた、イギリスだけが屈しなかった。ドイツのナチの空爆に。最後まで絶対負けちゃ いかんということで、アメリカを強力に引き込んで、屈しなかった。何回も選挙落選した。めげずに這い上がってきた。首相になって戦争に勝ったにもかかわら ず次の選挙で保守党は負けた。それでも屈しないで、また返り咲いた。あの不屈の精神ね。 あとは親父の姿、影響あるな。努力家。親父の後ろ姿見て育つと言うけれど、懸命に、何にも言わなくても努力している姿は見るというのは影響受けるんじゃな いかな?
永井  以前にインタビューさせていただいた時に、お父様は人脈だけには恵まれなかったというふうに仰ってましたが、そういう意味では人脈には
小泉  いや、そういうことじゃなくて。思想とか確固たるもんじゃないんだけれど、政治家として色々 と勉強になったことは「歴史時代小説」を読むこと。これは勉強になるよ。戦国時代、信長、秀吉、家康、あるいは幕末。倒幕、明治維新の幕末前後、あの歴史 の時代、司馬遼太郎にしても吉村昭にしても、いろいろいいですよ。時代小説、歴史小説、これは読むと、若い人非常に勉強になる。あれを読むと、今の時代な んてチョロイもんだよ。だから歴史時代小説を読むことを勧めるよ。如何に今の時代が甘いか。
永井  そうですね、命落とすこと無いですもんね。
小泉  あのころと比べれば、今はなんでもない。
永井  すいません。私が時間巻いているって言っておきながら、横道に逸れちゃいました。ごめんなさい。続きまして中山泰秀さん、この方は小池百合子さん事務所のかたですね。
中山泰秀  大阪出身の中山泰秀と申します。本日は質問させていただく機会をいただきまして有難うござい ます。私の質問は、我々今の若者は、若さゆえの勇気はあっても、自信が無い、という悩みが現代の若者にはあると思います。戦後50年。戦争が終わって、戦 争反戦のわだつみの時代があって、高度成長期の上を向いて歩こうの時代がある、で平成に入って前途見直しの時代、そして50年たった今、日本、日本国民が 目標を見失っている、そんな時代に、これからの日本を生き抜いていかなければいけない我々若人に対して小泉総理が示すことができるこれからの社会、どのよ うに総理自体が描いておられるのかということと、もう一つは我々若者が自信を持って時代を進んでいく目標をお示しいただければ幸いでございます。あと、何 かそれを表現する漢字でもひらがなでも外国語でも結構ですので、今日の小泉総理から我々若者に対してのプレゼントとして何か目標となる言葉をプレゼントし ていただければありがたいと思います。よろしくお願いします。
小泉  これはさっきも言ったように、自助の精神と自律の精神。これに尽きるよ。自ら助ける精神。自 らを律する精神。自らを助けようとしない人に、他人が援助の手を差し伸べると思いますか?やる気の無い人に。まず自分がどんなことでも良いから目標を立て る、それに向かって、自らにやる気を、自分で持たなければ。そしてその目標のためには自らの欲望を制限する。これが自らを律するということ。りっするっ て、立つじゃないですよ、行人偏の律ですよ。これはどの国でも、どの時代でも一番大事なこと。自ら助ける精神と自らを律する精神。これさえ持てば、必ず人 は見捨てない。懸命に努力する人をみれば、必ず誰かが援助の手を差し伸べます。信用ですよ。自らを助ける人。自らを助けてるな、自ら努力しているな、自ら を何か我慢しているな、何かを目指しているなという人に対しては必ず信用が集まります。信用を持った人ほど強い人は無い。政治家お金ないのに、何で金が集 まってくるか?信用が大事なんです。大金持ちだけじゃない。信用があれば必ず援助の手を差し伸べてくる人はいるんです。金の無い人は、金さえあればと言っ て信用はどうでも良いと思うかもしれない。目先を変えるのは、それは一時。長い目でみればどんなに金なくても信用さえ積んでいけば、自ら助ける努力を本当 に真剣にしてその目的を達成するために自分の欲望を制限していけば、必ず信用がつきます。信用を持った人間は必ず誰かが援助をします。それはどんな人でも 変わらない。どんな時代でも変わらない、私は不変の真理だと思います。
永井  時間がきてしまいました。実は今回、質問と要望書というものもいただきましたので、それを 21世紀クラブからの小泉総理へのこれからのご活躍を祈念してのお礼とプレゼントということで、それから江戸前職人の特製扇子をお作りになったそうで、こ れを差し上げたいと思います。
小泉  あ、いいね、これ。ありがとうございました。
一木  これが、ステッカーが600枚入っています。小泉純一郎の。
永井  総理、これからイタリアでサミットが待っていますけれども、何かプライベートなお楽しみ、たとえばオペラを見るとか、そういったご予定はあるんですか。
小泉  イタリアに行く時は無いでしょうね。  今度は危険でね、ジェノバサミットはデモ隊がずっと集まって危険だって言うんだ。  それでホテルじゃ危険だから船に泊まってくださいって言われているんだよね。  首脳に当てられた船の部屋の広さが日本の畳で7畳程度らしいって言うんだ、すごく窮屈らしいんですよ。  だから外に出られないらしい。会議と船の行ったり来たりらしいよ。
永井  ということは全然他には、オペラもワインも?
小泉  選挙待ってますからね。選挙中に行くんですから。  2、3日ですけどね。仕方ないですね。イギリスではちょっと時間があったから、オペラ座の怪人を。あれ良かったですね。
永井  何処にも行けないのに、こんな情報も何なんですが、ミラノのスカラ座はシンデレラをやっているそうです。
小泉  永井さんもね、雅子妃殿下もご懐妊だけれど、今年お目出たでしょう?  いいですね。大事な、元気な赤ちゃん産んでください。健康に気をつけて。
永井  有難うございます。 ということで、第20回リバティ・オープン・カレッジは現職総理大臣小泉純一郎さんにおいでいただきました。もう一度拍手をお送りください。 実は時間を20分オーバーしております。ありがとうございました。もう一度拍手をお送りください。
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